双子と一言にいっても何種類か種類があります。その種類によって、妊娠の経過も変わり、リスクも変わってきます。
参考文献:双子&三つ子ママの妊娠・出産・育児
双子の種類について
双子の種類は卵性と膜性によってそれぞれ分けられています。双子妊娠の経過は膜性がネックになってきます。妊娠12週を過ぎると膜性が確認しにくくなるため、双子であることがわかりましたら、早めに膜性診断を受けておく必要があります。基本的には妊婦検診の際に膜性も確認してくれるかと思います。
私は妊娠8週目の際に診断され、一卵性の一絨毛膜二羊膜(MDツイン)であることが判明しています。
卵性について
一卵性
もともとは一つの受精卵だったのが、二つに分裂してそのまま育ったものです。もともとは一つの受精卵ですので、性別や血液型は必ず同じになります。
二卵性
二つの別々の受精卵が育っていったものです。別々の受精卵となるため、性別は同性の組み合わせの可能性もあれば、異性の組み合わせもあります。また、血液型も異なる場合もあります。
膜性について
一絨毛膜一羊膜(MMツイン)
一般的にMMツイン(monochorionic monoamniotic twins)と呼ばれ、二人の赤ちゃんが一つの胎盤を共有し、一つの羊膜内にいる形となります。
一つの羊膜内にいるため、お互いのへその緒が絡まることによるリスクが高くなります。また、胎盤を共有しているため、双胎間輸血症候群というトラブルが発生する可能性があります。双胎間輸血症候群を発症すると、血液循環のバランスが崩れるため、赤ちゃんの大きさに差が出たり、病状が悪化すると赤ちゃんが心不全をおこしたりすることもあります。
一絨毛膜二羊膜(MDツイン)
MDツイン(monochorionic diamniotic twins)と呼ばれ、二人の赤ちゃんが一つの胎盤を共有し、別々の羊膜にいる形となります。
二人の間には羊膜があり、それぞれ独立した部屋にいる形となりますので、お互いのへその緒が絡まることはありませんが、MMツインと同様に胎盤を共有しているため、双胎間輸血症候群を引き起こす可能性があります。
二絨毛膜二羊膜(DDツイン)
DDツイン(dichorionic diamniotic twins)と呼ばれており、二人の赤ちゃんがそれぞれ別の胎盤と羊膜にいる形となります。
胎盤が二つあり、赤ちゃんそれぞれ持っているため、栄養や酸素の供給は安定しています。二卵性の場合には二つの受精卵が別々に育っているため、基本的にはDDツインとなります。
双子妊娠のトラブル/リスク
一人妊娠の場合でも妊娠にはトラブル/リスクはつきものですが、双子妊娠でさらにリスクが高いと言われていることをご紹介します。
私の場合は幸いなことに、今のところは大きなトラブルもなく、順調に来ていますが、出産までまだまだ気を抜けないので、より一層気を付けたいと思います。
妊娠高血圧症候群
一人の時よりも、体に負担がよりかかりやすくなるため、高血圧になりやすいと言われています。妊婦検診時には毎回血圧を測定します。
私も一度、血圧を測定した際に高めの値が出てしまったことがあり、再度看護師により血圧測定を実施されたことがありました。その際は血圧測定中にしゃべってしまったことが原因で高めの値が出てしまい、二回目に測定した際には正常範囲に収まっていたので問題ありませんでした。
妊娠糖尿病
血液中のブドウ糖をエネルギーに変えるインスリンが不足したり、うまく調節ができずに糖が尿に排出される病気です。妊婦検診時には毎回尿検査を実施し、尿に糖が出ていないか確認します。また、私が通っている病院では妊娠中期に糖負荷試験を実施しました。この糖負荷試験は目立った症状や尿検査で糖が出ていなければ実施していないという病院もあるようです。
私の場合、毎回の尿検査では糖は出ていませんでしたが、妊娠25週目で糖負荷試験を実施しました。検査の2時間前からは水のみで何も食べないように指示されました。はじめにサイダーのような甘い炭酸水を飲み、きっかり一時間後に採血実施です。
結果は正常範囲内で問題ありませんでしたが、採血を実施された際にめまいと吐き気があり、嘔吐してしまいました。妊娠していない際には採血で気分が悪くなることはなかったので、とても驚きました。のちに確認すると、迷走神経反射ではないかとのことでした。妊娠していることに加え、きっかり一時間後に採血するということで緊張もどこかであり、ストレスがかかっていたからかもしれません。
感染症
膣内の細菌感染症が早産リスクを高めると言われています。
実は、私も妊娠初期に細菌性膣炎を引き起こしていました。黄色いおりものが多いと感じ、妊婦検診時におりもの検査を実施してもらったところ、細菌性膣炎になっていたことがわかりました。1週間、薬を服用し完治しましたが、細菌性膣炎は再発することも多いため、それ以降はナプキンを変える頻度を少し多くするなどしています。
羊水過多・過少
羊水が必要以上に作られて羊水過多になったり、胎盤や赤ちゃんの腎臓の働きに問題があると羊水過少になったります。多胎の場合には羊水量のバランスが大切になります。バランスが崩れると、先に述べた双胎間輸血症候群を引き起こす可能性があります。妊婦検診時には毎回双子間の羊水の量を確認してくれます。
私は妊娠27週目の際に一度、今のところ問題はないが、若干羊水量が多めだと言われました。ただ、その後の検診では羊水量も問題なく順調と言われています。羊水の量は食べすぎでも増えることがあるそうで、実は27週目の検診の週にコメダ珈琲で爆食いをしてしまったこともあり、それが原因ではないかと個人的には思っています。
胎児発育不全/胎児不均衡発育
多胎の場合には一人の時と比べて多少窮屈に育つため、発育の度合いも緩やかになることが一般的ですが、極端に大きくなれない場合、胎児発育不全と診断される場合があります。また、二人の赤ちゃんそれぞれの推定体重の差が大きく開いてきた時には胎児不均衡発育と呼ばれます。妊婦検診時には毎回赤ちゃんそれぞれの大きさを測定し、体重差がないか確認します。
私の場合、幸いなことに順調に育ってくれており、二人の間の体重差もそこまで大きくありません。また、大きさも二人とも毎回発育曲線の上限ギリギリで大きく育ってくれています。
腰痛
多胎の場合にはどうしてもお腹が一人の時と比べて大きくなるため、腰や背中に負担がかかり腰痛になりやすくなります。
お腹が大きくなる前までは、症状ありませんでしたが、やはりお腹が大きくなり始めた妊娠7か月目あたりから腰痛に悩まされるようになってきました。
むくみ
大きくなった子宮が静脈を圧迫することで血流が滞り、一人の時と比べてむくみやすくなります。夜寝る際には足を高くすると多少改善されるようです。
こちらもお腹が大きくなる前までは特に症状ありませんでしたが、妊娠8か月目あたりから足がパンパンになっているなと感じることが多くなってきました。また、手もむくむことが多くなってきたので、抜けなくなる前にと結婚指輪は妊娠25週目頃に外しておきました。
便秘
多胎の場合、一人の時と比べ、大きくなった子宮が腸を圧迫するため便秘になりやすくなります。
私は妊娠初期に一度便秘になり、その後妊娠22週目頃からはずっと便秘です。先生に相談したところ、薬を服用して出した方がよいとのことでマグミット錠を朝・夜1錠ずつ服用しています。その効果もあってか、症状は和らぎました。
まとめ
多胎の場合にはどうしても一人の時と比べてトラブル/リスクが起きる可能性が高くなってきます。そのため、妊婦検診の回数も一人の時と比べてどうしても増えてしまいます。
ただ、そのおかげで、リスクを未然に確認し防ぐこともできるので、妊婦検診は毎回受け、さらに検診時以外にも何か気になる症状があった場合には、病院に即座に連絡することが大切になってくるかと思います。